MVで見るicon girl pistols10年史 No.4「テクノスタージェット」

4.テクノスタージェット - Techno Star Jet -

前MV以降のicon girl pistolsはミニアルバムをリリースし、都内の外国人バンドシーンの中でライブ活動を続けていた。アコーディオンのミホとトランペットのエリンをゲストに招いて、ロックンロールの3ピースに新しい質感を加えようというトライなども行なっていた(彼女達は後にDead Sea Dropoutsを結成して活躍することになる)

しかしゲストの女性ミュージシャン2人はそれぞれ別で自分の表現活動を行なっていて時間の都合も合わせきれなかったし、何より2人を全てのレパートリー曲で活かせるポテンシャルがバンド側に無かった。そのため、我々はまた新たなスタイルに舵を切り、5人組のパーマネントなバンドとして活動しようと試みるのである。それはギターにスチュワート、キーボードにDJゴールドフラッシュ(ただの金光アキノブ)を加えた5人組だった。

ちょうどその、3人編成から5人編成に移行しようという時期に作ったのが本作のMVである。「テクノスタージェット」というハードコアパンク風の曲だが、icon girl pistolsなのでそれは勿論オマージュであり、1つのジョークソングである。基本は3人の演奏で成り立つものだが、そこにこれから加入する2人のメンバーを予感させる映像を組み込もうと考えたのだ。

そんなコンセプトを考えている内に、自分の中でMVのアイディアが固まったため、本作は自分がプランニングし、DJゴールドフラッシュ(ただの金光アキノブ)が実作業を担当するというタッグで製作を行った(そのタッグをgutto graphicsと命名し、その後のフライヤーやCDジャケットデザインを作っていくことになる)

見所は勿論、「Jet!」の掛け声に合わせて出てくる小ネタの数々。アホみたいなことをやりつつ、部分部分結構かっこいいし、エネルギーも詰まってる。下らなければ下らないほどゴールドフラッシュのセンスが煌めいたりもする。ただただ笑いながら作っていた記憶があるが、これって作品作りの1つの理想だったなとも今では思うのである。

エンディングのバンドロゴが表示された後にボーナスシーンが映る。渋谷の飲み屋でトイレに行こうと廊下に出てみたら、匍匐前進をしている5人組に出会ったのだ。彼女の戸惑いも当然である。

彼女は自分がこんな風にクールなMVに出演していることを、きっと今も知らないだろう(それに、知りたくもないだろう)
ss

▪︎icon girl pistols 10周年記念特設サイトはコチラ↓
http://icongirlpistols.com/10th_anniversary.html

テクノスタージェット

半端なことしてるんじゃないよ
ミリリットルまで計算してやれよ
終わったら俺の家にジェットで行こう
お前の喘ぎ声を録音してやるぜ

テクノスター
テクノスター
テクノスタージェット

ハットの位置を決める数字が大事さ
ループする俺の指使いはどうだい
終わったら俺の家にジェットで行こう
コンピューターさえあれば永遠にスター

テクノスター
テクノスター
テクノスタージェット

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